寝ている間にAIが仕事を進める、を始めた話。本題は「無人にしてよい仕事」の決め方です
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最近、夜のあいだにAIが仕事を進めておいてくれる、という状態を作りました。
朝起きると、前の日に溜まっていた仕事のいくつかが、下書きや調査結果の形で置いてあります。派手に聞こえますが、この記事で書きたいのは「すごい」の話ではありません。無人で動かしてよい仕事を、どうやって決めたか、という話です。そこを決めていなければ、この仕組みは怖くて動かせませんでした。
夜にやっているのは、こういうことです
仕組みそのものは単純です。
毎晩、決まった時刻になると、溜まっている仕事の一覧の中から「無人でやってよい」と印のついたものだけを選んで、AIが順番に進めます。調べものをして、案を出して、下書きを作って、所定の場所に置く。朝、私がそれを確認します。
夜のうちに済むのは、考える前の材料づくりです。朝の私の仕事は、材料を見て、確認して、判断することになりました。
「無人でよい」の印は、人がつけます
いちばん大事にしているのは、どの仕事を夜に回すかを、AIに選ばせないことです。
仕事の一覧には、人が「これは無人でやってよい」という印をつけます。印がついていないものには、AIは夜のあいだ触りません。どれだけ急ぎでも、印がなければ朝まで待ちます。
印をつける基準は、これまでの記事で書いてきた線引きと同じです。外に出ないこと。元に戻せること。そして、成果物が下書きで止まること。調べる、案を出す、下書きを作る。ここまでは無人でよくて、公開する、送る、書き換えるといった「外に出る一歩」は、必ず人の手を通します。
以前、「やらせない仕事は、頼むのではなく、できなくしておく」と書きました。夜の無人実行は、まさにその形で作っています。夜中にAIが何を考えても、外に出る操作はそもそもできません。だから、寝ていられます。
途中で止まった夜が、いちばん安心できました
動かし始めてから、完了した仕事もあれば、途中で止まった仕事もありました。
止まった件は、進めているうちに「これは公開に関わる判断が要る」という場面に差しかかったものでした。AIはそこで作業を止めて、そこまでの内容を残して、朝の私に判断を預けてきました。
正直に言うと、完了した夜より、この止まった夜のほうが安心しました。止まるべきところで止まる、というのが、設計どおりに動いた証拠だからです。全部が完了する仕組みより、止まるべきときに止まる仕組みのほうが、長く任せられます。
変わったのは、朝の仕事の中身です
この仕組みで変わったのは、仕事の量というより、朝の仕事の中身でした。
以前の朝は、溜まった仕事を「これからやる」ところから始まっていました。いまは、夜のあいだに揃った材料を「見て、決める」ところから始まります。考える前の作業が済んでいるので、最初から考える仕事に入れます。
もちろん、夜に進められるのは、線引きが済んでいる仕事だけです。線引きが済んでいない仕事は、これまでどおり昼間に自分でやります。無人で動くのは「全部を任せた」からではなく、「任せてよい範囲を先に決めた」からです。
最初に決めるのは、時刻ではありません
もし「夜のあいだにAIに進めておいてほしい」と思ったら、最初に決めるのは、何時に動かすかではありません。
決めるのは、どの仕事なら無人でよいか、です。外に出ないか。元に戻せるか。下書きで止まるか。この3つを満たす仕事に印をつけるところから始まります。印をつける作業は、自分の仕事を「任せてよいもの」と「自分で見るもの」に分ける作業でもあります。
それが済んでいれば、夜は勝手に進みます。済んでいなければ、どれだけ便利な仕組みがあっても、怖くて動かせません。無人にできるかどうかは、道具の性能ではなく、線引きが済んでいるかどうかで決まると思っています。